■■ ミャンマー通信:ミャン坊マー坊天気予報:第22回 番外編その2 ■■


引き続き北九州地球市民の会の学校建設プロジェクトの続編です。時間のある方はお
付き合いください。

 「子どものためなら頑張るぜ!!」

  北九州地球市民の会が続けているナウンヤーサイ小学校の改築事業ですが、昨年
度分の工事が終わり、校舎の前と横はブロックに生まれ変わりました。しかしまだ、
学校の裏側は竹の壁のままです。屋根の下には天井もなくトタン屋根がむき出しのま
までした。村人は少しずつ出来上がる学校に期待は膨らむ一方です。そんな時、北九
州は自分たちで出し合ったお金以外にも資金を調達しようと助成団体への申請を出し
ていたのですが、そこから助成金を得ることが出来ました。これにより、今年中には
おそらく学校が完成することが確定しました。先日村に寄って北九州からの学校建設
の追加資金の件を話しましたら、村人は大喜びです。そこまでやってくれて本当に心
苦しい、と村人は恐縮する始末です。

そこで工事を引き続き行うことになるのですが、もう直ぐ雨季に入るので、村人はす
ぐに工事をするか、雨期明けにするかについて議論することになりました。議論は
真っ二つに分かれました。雨季前は農業の一番忙しいときです。畑を耕し、種植えも
あるし、田んぼを持つ人は田植えです。建設作業は村人が労働奉仕で全員参加になっ
ていますから、5月は大忙しなのです。ですから、時間がなく、いい仕事をするのな
らば雨期明けが良いという意見です。

その話を聞きながら、北九州の人から折角資金を調達してくれたのだからすぐに取り
掛かるのが良いのではないかと主張するのが即工事開始派です。この話を聞いた雨期
明け派は私の顔色を伺います。私は「村の人が一番良いときに作ればよいので、仕事
が大変ならば雨期明けでも良いです。」と話しました。雨期明け派は安堵の色を浮か
べます。

私はその後「いつはじめても良いですが、しかし、学校は子供達のものですから、子
どもが一番喜ぶのはいつかを考えたほうが良いと私は思いますがいかがですか?」と
話しました。受益者は一体誰なのか、その根本的なところに立ち返ることで、改めて
最善の策を村人に考えてもらうための発言です。そうするとそれまで議論白熱の村人
が即座に全員一致で「すぐにやる」ということになりました。村の人たちは口々に言
います。「長い間待たせた子どものためならみんな直ぐにも頑張るぜ」

受益者は誰か、というのは開発の仕事のうえで重要な要因です。時折、受益者不在の
中開発事業が進められたというのは良く聞く話です。しかし、ナウンヤーサイ村の大
人は、しっかりと誰のための学校なのかを理解しているということです。さてさて、
日本のまちづくりや地域開発を行っている私たちはいつも受益者のことを考えて仕事
をやっているでしょうか?市町村合併が揉めています。公共事業が問題になっていま
す。私は学ばされることは途上国にあるだ、といつも気付かされています。(了)

北九州地球市民の会の会報への原稿を加筆訂正してお送りしました。地球市民の会の
会報や佐賀新聞の原稿をお付き合いいただいている方もいらっしゃるでしょうが、こ
ちらは北九州の会員しか読めないのでお送りしました。

いよいよ次回、手に汗握る(そんなオーバーな!)大野家危機一髪事件のレポートで
す。

大野  拝




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