■■ ミャンマー通信:ミャン坊マー坊天気予報:第20回 ■■


日本ではゴールデンウィークですね。ミャンマーでは4月に正月があり1週間の休みが
ありましたので、こちらでは普通の週のように仕事です。

「助け合う村々」

 現在私が取り組んでいるカックー小規模水力発電所事業については地球市民の会の
会報で報告していますのでご存知の方も多いと思いますが、このプロジェクトはカッ
クー地区5カ村の電化事業です。もともと3カ村の電化が目的でしたので、3カ村から
なるコミティ(委員会)が運営をしていました。後から水源の村への自主的な配電の
決定や近隣の貧しい村から自分たちの村にも配電して欲しいという申し出に、負担増
加や、受けるはずの利益を削ってまで受入れ、住民自らの意思により5カ村の電化に
拡大したプロジェクトです。

 さて、そのプロジェクトもそろそろ佳境に入っていますが、ここに来て、完成予定
がずるずると延びてきています。その理由の一つに村の工事完成の格差が出てきたの
です。村はそれぞれの村が責任を持って、発電施設から村までの送電線設置と村内の
メインラインの設置をしなければなりませんでした。その中で、特に後から参加して
きたコンラン村は発電場所から遠く、おまけに貧しい村なので作業が進んでおりませ
んでした。

 先週このプロジェクトの責任者であるウティトと話をしました。彼の村はライクン
村という村で、この村の人が責任者ということでライクン村ではすべての作業が一番
に終わり、労働奉仕にも一番協力的な村なのです。コンラン村が遅れているようなの
で責任者としてコンラン村には作業を進めるように言ってほしいと地球市民の会とし
てお願いしました。すると彼は、わかっていると答えました。そして、もう既にライ
クン村の村民はコンラン村へ労働奉仕で手伝いに行っているというのです。「もう自
分の村は終わっているのに、遅れている村に行っているのですか?」と尋ねる私に
「コンラン村はカックーパゴダ(地域最大で人々の崇敬の深い仏舎利塔)のお祭りの
準備をしなければなりません。彼らには仕事が多いので手伝いに行っているのです」
とこともなげに答えました。

私にとっては考えられないことです。たとえば日本で自治会の水路清掃があったとし
て、自分の町区の清掃が終わったとします。隣の町区に神社があってお祭りをしなけ
ればならないので終わっていなかったとして、みんなで自主的に手伝いに行きますで
しょうか?電気の配電という特別な事柄とはいえ、ルンクン村の行為にはびっくりし
ました。 自分のことは自分でしよう、と学校でも教わっていましたが、自分のこと
も他人のことも自分でしよう、という考えを実践していることには唯脱帽なのです。
水力発電事業というプロジェクトをさせて頂くことでこの様な考え方を教わってしま
うとは、資金協力ではなく授業料ではないかと思ってしまいました。

水力発電所も間もなく完成です。皆さん、見に来てください。(了)

このミャン通も20号まで続いてしまいました。ところが、ネタが尽きません。時間が
取れずに文章に出来ていませんが、既に22号まで出来ております。4月の正月、水掛
祭りは日本から連れ合いの両親が孫に会いに来ましたので、バガンという世界3大仏
教遺跡のある町で過ごしました。そのお話もしたいのですが、また改めてお話したい
と思います。

大野  拝





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