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| ■■ ミャンマー通信:ミャン坊マー坊天気予報:第2号 ■■ |
「泣かせるぜ」
我々が計画している事業に水牛銀行があります。これは、貧しい農家に母牛を貸し出 し、子牛を生み育てたところで、格安の子牛代と母牛を返してもらい、次の農家に貸 す。これを繰り返すうちに子牛代が母牛を購入できるぐらい貯まったところで次の母 牛を購入していくという事業です。
私の前任者がこの件の調査を進めているうちに、ある村でついその実施を村人に約束 をしてしまい、村人も先走りって牛小屋を作ってしまったという村がありました。他 にも実施候補地があって、その村が決まったわけではありませんでした。それなの に、私がその村に訪れたとき、村人はいつ始るのかという状態になっていて、村人た ちは期待の目で新任の私を見つめます。「この村では行いません」とはいえない雰囲 気でした。前任の約束があるのならば仕方が無い、そこで私は「日本の資金支援者が OKを出したら、皆さんの村でやりましょう」と話しました。
後日、そのことを私の活動の対象としているミャンマーの少数民族であるポーオ族の 自治組織であるPNOとの定例ミーティングで報告しましたところ、「その村では水 牛銀行をやめてください」といわれました。実はこの村は地球市民の会が外務省から 承認を受けた小規模水力発電による電化事業を実施する村だったのです。「その村は 電気をもらい、水牛もさせてもらうと、他のもっと苦しむ村がかわいそうだ」という のがPNOのその村での実施をやめて欲しいという理由でした。
私はすでに約束をしてしまっていましたので、どう村に話そうかと悩んでおりました が、そういう時はありのまま話すのが私のスタンスでしたので、改めて村を訪問した ときに集まってきた村人たちに「申し訳ないが、皆さんに相談があります・・・」と PNOでおこなった話をしました。一通り話し終えて、村人の反応を見ました。すると なんと彼らは全員笑っているのです。「それはもっともなことだ、他の村でいいです よ」と彼らは言うのです。私は「皆さんもあれだけ必要だと言っていたではないです か、他の村で実施していいのですか」と尋ねました。すると彼らはこういうのです。 「ポーオの村は全部でひとつです、ポーオの村でやるのならどこの村でやっても私た ちはうれしいです」
私は思わず言葉をなくし、う〜ん、泣かせるぜ、と呟くだけでした。
今日の天気予報は曇りのち雨。大野の心の涙が雨に。
追記、今回は小ネタでなくてすみません。結構面白いネタや感動的なネタが貯まって しまい、何を出そうかと思案中です。教育事情、食べ物事情、生活風俗などご要望が あればぜひ返信メールをお願いします。次回は「中国パワー炸裂のミャンマー」の予 定です。それから、たくさんの返信もいただきありがとうございました。一つづつ返 事は出来ていませんが、読んでいますので、必ず返事を差し上げます。それから、質 問に多いものに「不便はないですか」というのがありますが、慣れてしまいました。 むしろ、面白いことが一杯あるから、一回来てみて下さいよ、という感じです。ミャ ンマーの人はみんな良くしてくれています。まるで初めて佐賀に行ったときのような 感覚で、渡る世間に鬼はいないようです。はっぴー!! それでは失礼いたします。
大野 拝
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