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| ■■ ミャンマー通信:ミャン坊マー坊天気予報:第11回 ■■ |
「ショートショート(小ネタ集)」
1.自動車の恐怖
ミャンマーの車はほぼ日本の中古車です。それも70年代の車が平気で走っていま す。私が見たことのない車もあります。たとえば「マツダ ファミリア バン」「ト ヨタパブリカ」、タクシーとしても走っています。私たちがよく使うタクシーはカ ローラワゴンです。しかしそれも2世代前の車です。今から15年前に営業車として 使われていたあのくるまです。自動車について私としては驚くべきことを発見しまし た。それに気付いたのは昨日の事でした。いつも車が走り出すとき、ゆらゆらしてい るなと思っていたのですが、車が到着したときにサイドブレーキを引く姿がどうして も思い出せないので、その日は到着のタイミングを観察していたのです。車がブレー キを踏んで停まりました。エンジンを止めて、ドライバーはやおらクラッチを踏み、 ローにギアを入れたのです。なんと、サイドブレーキを使わないのです。ギアでその 働きをさせます。その後いろいろ見てみましたが、どの車にもサイドブレーキがつい ていない、いや、壊れてしまって直していないのです。「ミャンマー人にとってサイ ドブレーキは人間の盲腸みたいなものなの?」などと思ってしまいました。
2.ビデオCD
ミャンマーはビデオがあまり普及していません。録画してみる番組もないので当た り前かもしれません。そのかわり、VCDという画像が入ったCDが主流を占めていま す。街に行ってもレンタルVCDショップ花盛りです。最近はそれにDVDが出てきたか な、とう感じです。このVCD、海賊版が大流行で、アメリカのハリウッド映画は封切 られて数日でVCDとして販売されます。どうやって作るのか?なんと映画館にビデオ カメラを持ち込んでスクリーンを映すのです。すごいですね。著作権なんてあったも んではありません。ある日ミャンマーの日本人の知り合いが最新映画のVCDを買って きて、見ていたそうです。「こんなの見れるのはミャンマーしかないね、ミャンマー にもいいことあるんだ」と楽しみに映画を見だしたそうです。やっぱり、画像が悪い し音も雑音が多いな、と思って見ていたそうです。たまに画面の下のほうに黒い丸い ものが出て画面の一部が見えなくなります。技術的な問題かな、と思っていたそうで すが、暫くしてその黒いものがなんだかわかりました。なんと、この海賊VCDを作成 するために撮影していた人の前に座っていた観客の頭だったのです。撮影だから動く な、とは言えないもんナ。
3.またまた、ウ・ポンウェイという男。
3日前にウ・ポンウェイさんに会いました。ミャン通第5号で紹介したあの人です。 「ポンウェイさん、日本であなたのことを話したら、大評判ですよ」そう話す私にポ ンウェイさんは、はにかみながら「大野さん、何を話したのですか?」と聞きまし た。「お金よりも大切なものがあるという生き方をしていることですよ」と話す私 に、ポンウェイさんは「それが農民の生き方ですからね。」と答えました。何のこと かなと思っていましたらポンウェイさんは言葉をついでこういいました。「私のみか んを売ってほしいという業者の人が来ます。私のみかんはとても甘いのでいつもそう いうのです。でも、私は売りません。まだみかんは青いのです。もう少し待ったほう がおいしいのです。今売ったらとても高く買ってくれます。もう少ししたらみかんの 旬になりますから安くなります。でも、私は、食べてくれる人が一番おいしいときに 売りたいのです。何が一番おいしいか知っているのに、まだおいしくないときに売る のは、農民として嘘をついているということなのです。お金にならなくても、一番お いしいものを食べてもらえれば、それが一番嬉しいのです。」そう話すポンウェイさ んを見ながら「ポンウェイさん、それは農民の生き方だけでなくって、人の生き方と しても素晴らしいですよ、」と心の中で思いました。(第11回了)
いよいよ明日、タウンジーを離れ日本に帰ります。久しぶりに家族に会えると思うと 嬉しいもんです。離れてみてその有難さが解るというのも間抜けな話ですが、離れて いて家族のことを思えるというのも、家族があるからできることで、そう考えると、 寂しいなと思うことすら既に幸せなことなんだということに気付かされました。
10日は東京で報告会、15日は北九州、16日は熊本、18日福岡、19日佐賀で それぞれ報告会や打合せ会をおこないます。皆さんと会えるといいなと思っていま す。詳しくは地球市民の会事務局まで(0952−24−3334)
次回のミャン通は家族と一緒のタウンジーから月末ごろに。
大野 拝
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